シイラってどんなお魚?
- スズキ目シイラ科に分類される魚の一種で、全国の暖かい海に多く生息しています。
- 成魚になると最大で2m近くになる大型のフィッシュイーターで、夏のオフショアキャスティングルアー釣りで人気!
- ハワイでは“マヒマヒ”と呼ばれる高級魚。
- 水中で泳ぐシイラは、背面が青く、側面が緑から黄色のグラデーションでとても綺麗な体色をしています。
- “万力”と呼ばれる異名があり、ヒットすると物凄いスピードでジャンプを繰り返して強烈なファイトをします。
ルアーシイラ釣りは誰でもチャレンジできる?
釣り未経験者には色々な面でかなりハードルが高い釣りです。前準備無しでいきなり挑戦するのはオススメできませんが、本格的にやってみたいという気持ちがあれば無理ではありません。タックルを用意して、ルアーをキャストする練習をしておけば可能です。もちろん、最初はシイラ釣り経験者と釣行するか、釣りセミナーなどに参加しましょう。
シイラは、オフショアルアーキャスティングのレベルアップにオススメの釣りです。特に、キャスティングでマグロ釣りをやってみたい人には、まずシイラ釣りでキャストやファイトなどの基本的なことを学ぶと上達が早いです。
ブラックバス釣りをやっている人が、ルアーシイラでオフショアデビューをすることもあるので、是非チャレンジしていただきたいです。
ルアーシイラ釣りのシーズンは?
関東では相模湾が盛んで、相模湾でのシーズンは、5月中旬~下旬から9月下旬頃までです。
黒潮の分流が入ってきて、水温が18~19℃くらいから釣れ始めます。
シーズンが進んで水温が20℃を超えてくるとトップへの反応が良くなって、22℃を超えるとさらに良くなります。
さらにシーズンが進んで、25~26℃ともなると魚はさらに元気になって引きもより一層強くなって強烈なファイトが楽しめます。
水温が28℃近くなると、逆に暑くて反応が悪くなることがあります。
ルアーシイラ釣りの道具について
船宿によってはロッド・リールのレンタルがあります。
レンタルする際は、利用する船宿に事前に確認してください。
必要な道具は?
ロッド
7フィート前後のミディアムライトくらいのオフショアキャスティング用のロッド。
例)シマノ『グラップラーBB タイプC』S70L、S73ML
例)メジャークラフト『「三代目」クロスステージ キャスティング』CRXC-70L
リール
PEライン1.5~2号が200m以上入るハイギアタイプのスピニングリール。
ライン
PEライン1.5~2号くらいが200m以上。
リーダー
ナイロンラインの40~50lbくらい
ルアー
シイラ釣りで使うルアーは、色々な種類があります。
まず、水面系(トップウォータープラグ)のフローティングペンシルとポッパー。ポッパーは大きく口を開いた形状で、ペンシルは細長い形状をしています。
それから、少し水面下を攻められる、シンキングペンシルとシンキングミノー。
もう少し下のレンジを攻められるジャークベイトなどを使います。
魚が沈んでいるからといってジグなどを使うと、群れ全体が沈んでしまって逆に釣りにくくなってしまうのでオススメしません。
魚の反応や潮色などを観察して、ルアーを選択します。ルアーの動かし方や動かすスピードが重要になります。
ちなみに、ルアーは2,000円~から購入できますよ
【製品例】
▼ポッパー
▼フローティングペンシル
▼ジャークベイト
▼シンキングペンシル
パームス『ギグ』シリーズ
http://www.palms.co.jp/lure/product/?name=gig-hook-100s
http://www.palms.co.jp/lure/product/?name=gig-hook-level-fall
▼シンキングミノー
結束金具
強度が高いスナップか、溶接リングとスプリットリングでルアーを取り付けます。
例)スタジオオーシャンマーク『オーシャンスナップ』#3~#4
フック
フックはバーブレスにしておきましょう。
偏光グラス
シイラ釣りはサイトフィッシングです。遠くの鳥山やナブラ、シイラを見つけるためにも偏光グラスは必須で、目の保護にもなるので必ず着用しましょう。オフショアではグレー系のレンズカラーがオススメです。
クーラーボックス
シイラをそのまま持ち帰るなら40ℓ以上で細長い形状の大型クーラーボックスを用意しましょう。船に大きなクーラーボックスがあるので、船に積むクーラーボックスは自分の飲み物や食べ物を入れられる程度の大きさでOK。
その他必要なもの
ナイフ
釣れたシイラを締めるため(釣れたシイラを持ち帰る場合)。
ペンチなどの針はずし
ルアー交換や、フックを外すのにしっかりしたものを選びましょう。
キャスティンググローブ
重量のあるルアーをロングキャストするので手や指を保護するキャスティング用のグローブを着用しましょう。
フィッシュグリップ
ライン結び器
ラインが切れてしまったらすぐに結べるよう用意しておくと便利。
オススメ)第一精工『ノットアシスト』
長靴、デッキシューズ
濡れた船上でも滑らない船専用のデッキブーツやデッキシューズを用意しましょう。大型のシイラがヒットしても足元が滑らずしっかり踏ん張れるものが◎。
例)デッキブーツ⇒ ダイワ『DB-2412ショートネオデッキブーツ』
例)デッキシューズ⇒ シマノ『EVAIRマリンフィッシングシューズ』
帽子
熱中症対策や頭の保護のため必須!
タオル
手拭き用、汗拭き用に2~3枚用意しておきましょう。
レインウェア
着替え
食べ物、飲み物
夏場の釣りなので、2リットル以上は必ず持って行きましょう!コーヒーや緑茶は、カフェインによる利尿作用で水分が出ていってしまうので、水やカフェインが入っていないお茶(ミネラル麦茶がオススメ)、スポーツドリンクなどがオススメです。
万が一、熱中症の症状が出てしまった時のために経口補水液も用意しておくと安心です。
暑さ対策
ルアーシイラは夏の釣りです。飲み物の用意以外にも熱中症対策は必ずしましょう!
ルアーシイラ釣りに行く場合の費用は?
乗船料は11,000円前後です(※2023年8月時点)。
釣り方
- シイラ釣りでは乗船者全員でシイラを探します(いわゆるサイトフィッシングです)。
狙うところは、潮目、パヤオ(浮き漁礁)、漂流物、鳥山などです。この釣りに慣れているベテランアングラーは、これらを見つけるのがうまい!
- 船がゆっくり進みながらの釣りが多いので、進行方向の斜め前にキャストします。自分が胴の間にいた場合、真横に投げてしまうと船の後ろにいる人と絡んでしまうので気を付けましょう。
- キャストはアンダーハンドキャストと言って、ロッドを下向きに構える投げ方が基本ですが、振りかぶるオーバーハンドキャストも出来る船もあります。
糸ふけを出さないようにサミングをして、着水と同時にルアーをアクションさせましょう。
※キャストする時は、必ず左右後方を確認して下さい。 - もし、シイラを探しながら船がゆっくり進んでいる時にシイラを見つけたら、「いた!」「見つけた!」など大声で船長にアピールし、間髪入れずキャストしましょう!チャンスは逃さない事!なので、いつでもキャストできる体勢にしておきましょう。
- シイラが掛かったら、何度もジャンプするのでロッドを下げたりしてフックアウトしないようにやり取りしましょう。
- シイラは釣り上げた後も船上で大暴れします。ルアーを外す時は必ずプライヤーを使って注意して下さい。もしリリースするのであれば、魚を傷つけないよう素早く優しく海に返してあげましょう。
- 釣行時はキャスト回数が多くなるので、釣行中に疲れてタックルを海に落とさないように気を付けましょう。
釣れたシイラの持ち帰り方
船に大きなクーラーボックスが完備されているので、釣れたシイラはそこに入れておいて、船宿に戻ってから受け取ります。
自分が釣った魚だと分かるように、結束バンドなどで目印をつけておきましょう。
オススメ)ナカジマ『e-Band』
船宿によっては一匹まで無料で捌いてくれるので、切り身の状態で持ち帰ることが出来ます(平塚港・庄三郎丸など)。
シイラは臭みがなく刺身でも美味しくいただけますが、鮮度が落ちるのが早い魚なので、血抜きをして、クーラーボックスに海水氷をたくさん入れてキンキンの状態で持ち帰りましょう。
氷が足りない場合は船宿で追加購入も可能ですが、ペットボトル氷など用意してくと安心です。
シイラのオススメの食べ方と注意点
シイラの皮の表面には、腸炎ビブリオ菌という主に海水中に生息する細菌がいる可能性があるので、シイラを自宅で捌く時は、皮がついたまな板では身は捌かないようにして、まな板を分けて捌きましょう。
捌く時に気を付ければ生でも美味しい魚なので、刺身やカルパッチョがオススメです。
※気温が高いので生ものの調理では、食中毒に気を付けましょう。
大型のシイラは脂がのってくるので、ムニエルやフライもオススメです。
ソテーでも、身がふわふわで美味しくいただけます。
安全で楽しい釣りをしよう!
シイラは大型のフィッシュイーターで、強烈なファイトが楽しめるのが魅力ですが、その分危険も伴います。
安全に釣りをするためにも、下記のことは必ず守りましょう!
- キャスト時には必ず左右後方を確認して、人を釣らないように注意!!
- フックは必ずバーブレス(かえしを潰す)にすること。万が一、人に刺さってもすぐに抜けるように。
- ファイト中は、泳いでジャンプしてを繰り返すのでルアーが外れて飛んでくることがあります(自分のも、他の人のも)。ファイト中も十分注意しておきましょう!
夏の釣り、是非挑戦してみて下さい♪